[イタリア篇] ラヴェンナに行ってきた。(2)


20150310_061 イタリアの歴史都市ラヴェンナに来ています。ラヴェンナには「初期キリスト教建築物群」としていくつもの歴史ある建造物がユネスコの世界遺産に登録されており、それらが広範囲に分布しています。

随分と予定をオーバーして遅い時間だったので複数見る余裕がなく、一つでも見ることにします。チケットは単独券というのはなくて共通券しかないそうで、一つだけ見るのはもったいないようにも思えるのですが、一つも見ないというほうがもったいないので、いざ。

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行ったのは、ヨーロッパ屈指の知名度を誇るサン・ヴィターレ聖堂。6世紀に建造された聖堂で、ラヴェンナの建造物の中でも一番有名。とにかく大きく、内部のフレスコ画も圧巻。つい見とれてしまいます。

20150310_063祭壇。天井を見上げてもそのドームの絵画が素晴らしいのですが、残念ながら光が少なくカメラではブレてしまってあまり写りませんでした。この時は時間帯も遅くて他に観光客が全くおらず、厳粛な静寂感があって時を忘れるかのようでした。

20150310_064 壁の向こうに見えているのは、サンタ・マリア・マッジョーレ教会。

20150310_065 サン・ヴィターレ聖堂と同じ敷地内にひっそりと建っているこの小さな建物は、ガッラ・プラキディア廟堂。ローマ帝国でキリスト教を国教化した皇帝テオドシウス1世の娘ガッラ・プラキディアの霊廟で、5世紀には建てられていたそうで、これもまた世界遺産に登録されています。

20150310_066ガッラ・プラキディア廟堂の内部。十字に広がる空間は側面も天井もびっしりと見事なモザイク画が描かれており、小さい建物なだけあってそれらを間近で見ることができるので、かなり見入ってしまいます。

20150310_067サン・ヴィターレ教会の外観。8角形のキリスト教聖堂というのはイタリアはおろか世界でもなかなか例を見ないそうで、古いなりに独特の形をしており、また建造の過程もいまだ謎に包まれている部分が多いのだとか。

20150310_068それにしても、ここまで古い建築物群がなぜ度重なるヨーロッパの戦争や2度の大戦でも生き残ったのかというと、ラヴェンナの街は西ローマ帝国、東ローマ帝国の首都として栄えたものの、6世紀に東ローマ帝国の一部となってからは急速に衰退したため、そこから全く軍事的拠点としての重要性がなくなってしまったためだとか。

ちなみに、サン・ヴィターレ教会の敷地内や外のチケットセンターにもトイレがなく、聞くと「どこかカフェで借りろ」と言ってましたので、行かれる方はトイレを済ませてから行きましょう。子供を連れての旅行なので、トイレの場所はかなり敏感になります。


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