歴史上の偉業から現代ビジネスの経営やマーケティングのヒントを学ぶ『ビジネス発想源 Special』の連載コンテンツ「歴史発想源」。その電子書籍版の新作が今週久々に、amazonのKindleストアにて取扱開始となって登場です。
今回のタイトルは、「豊国の廻漕・天下物流篇 〜河村瑞賢の章〜」です。
主人公は、江戸時代初期の大商人である河村瑞賢(かわむら ずいけん)。小中学校の歴史の教科書でも、「東回り航路と西廻り航路を開拓した商人」として名前が出てきます。
しかし河村瑞賢は、たとえば紀伊国屋文左衛門や三井高利のような市井の商人とは正直スケールが全く違っていて、各地でブロック経済化していた日本全体を一つの商圏にまとめ上げるほどの公共事業を一手に担った大政商でした。大阪の「水の都」と呼ばれるほどの水運も、河村瑞賢の治水工事が大きく関わっています。
河村瑞賢の偉業がなければ、日本の近代化は100年は遅れていた、いや日本は早々に西洋列強の植民地になっていた、と言っても過言ではないでしょう。河村瑞賢が後世に果たした貢献度は、限りなく大きいのです。
「天下物流篇」では、それほどの大きなスケールの河村瑞賢の偉業を一冊にまとめ上げました。実は筆者の私もこれまでの「歴史発想源」の中では1、2を争うほど大好きな章で、今回の電子書籍化も編集に半年近くかかってしまいました……。
保科正之、新井白石といった当時の偉人たちもたくさん出てきます。極貧の農家の生まれながら、晩年には旗本として昇格した河村瑞賢の人生は、一代出世譚としてもかなり感動できます
河村瑞賢の問題解決の視点、100年後の将来を見据えた遠謀を見ると、現代のビジネスの現場に生きる我々にも役立つヒントが満載です。ぜひ読んでみてください!
■「豊国の迴遭・天下物流篇」目次
・はじめに
・「豊国の迴遭・天下物流篇」開幕!
【第一回】江戸にて花開く商才「河村瑞賢」
【第二回】焦土からの大躍進「明暦の大火」
【第三回】江戸大都市化の問題「奥羽海運」
【第四回】遭政一新の解決策「東廻り航路」
【第五回】日本海運の大革命「西廻り航路」
【第六回】瀕死の藩政を救え「越後高田藩」
【第七回】大坂の水運の問題点「畿内治河」
【第八回】我が国の未来を遺す「旗本昇格」
・書き下ろしビジネスコラム
・おわりに
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