北京の円明園に行ってきた。



北京の誇る歴史的遺構「円明園」に行ってきました。地下鉄4号線の圓明園駅で降りたら入口はすぐです。頤和園に行く際に利用される西苑駅の隣りなので、頤和園とセットで行く人も多いようですが、頤和園も円明園もかなりの広さなので、それだけで一日かかると思ったほうがいいかもしれません。


一般に言う円明園とは、圓明園、長春園、万春園(綺春園)の総称。清代に5代の皇帝の時代約150年の間に増設を繰り返し、とてつもない広さになったという離宮庭園です。地下鉄駅に近い一般的な入口は万春園にあたります。庭園内には池がいくつも広がり、このように湖上の建物がいろいろと姿を見せます。


円明園は世界的な蓮の名所としても知られています。一時期は間違った整備の仕方で蓮が無くなった時期もあるらしいのですが、今はこのように一面びっしりと。花の咲く頃はまた美しいだろうなあ。


園内には風景を描く美大生(多分)たちの姿もたくさん。また、写真を撮影しているカメラマンも多くいました。とにかく広い。


園内で腹ごしらえ。生地の上に卵と野菜と煎餅を砕いたやつを載せてくるんだクレープというかお好み焼きというか(名前は「煎餅」でしたけど)、そんな食べ物を食べました。6元(約80円)だったかな。ちなみに園内には乗り合いバスも走っていて、その停留所の周りに飲食店があったりします。


中央に塔が建っている巨大迷路。実はこの迷路、かなり難しいのです。人が多い休日などは、人が数珠つなぎになっているため簡単に行けてしまったりするのですが、人が少ない時に自力で挑戦してみると、かなり難しくてなかなか中央に辿りつけません。


円明園の最大の見所は、アロー戦争の時にイギリス・フランスが徹底的に破壊して宝物を略奪したなれの果てである廃墟群。しかも最近は観光客の落書きもひどいということで、主要な部分には鉄柵が。その荒廃ぶりには、外圧の過酷さと物悲しさが漂っています。中国政府は今、この破壊と略奪の際に海外に持ち出されてしまった宝物や貴重品をどんどん買い戻しているそうです。

というわけで、この円明園は頤和園よりもさらに数倍の広さを持ち、見応え十分。もっと時間をかけてゆっくり見たかったぐらいです。

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