[中欧篇] ウィーン(3)カフェ・ツェントラルと地球儀博物館 /オーストリア


オーストリアの首都ウィーン(Wien)を散策中。聖ペーター教会の南側に伸びる繁華街グラーベン(Graben)にある、聖ヨーゼフ像が建つヨーゼフ噴水(Josef Brunnen)。

ヨーゼフ噴水のもっと向こうに見えるゴチャゴチャっとした路上モニュメントは、1679年にウィーンで10万人以上の死者が出るほどの猛威を振るったペストが収束した時に、皇帝レオポルド1世が献じた、三位一体像を戴くウィーン・ペスト記念柱(Wiener Pestsaule)。

お土産店には絵葉書はつきもので、どこの国や都市も大体はそのエリアの美しい景色や建造物などが写っているものなのに、ウィーンの絵葉書はお菓子とかシュニッツェルとかでも商品として成り立つのがすごい。お菓子はいいとして、シュニッツェルて。日本でトンカツ載せるようなものじゃない?

この路地を抜けて行って…

着きましたよ、目的地。それがここ、ウィーンのカフェ文化を牽引する人気店の一つ、カフェ・ツェントラルです。7歳長男が行ってみたい行ってみたいとうるさくて、僕もやっぱり行きたくて、来てしまいました。

8年前にウィーンに来た時に、いろんなカフェやケーキ屋さんでザッハトルテやチョコケーキを食べまくったのですが、その中でもガイドブックで絶対に勧められるホテルザッハーやデーメルなどよりも圧倒的に美味しいと思ったのがここ。そしてその話をして写真を見せたところ、その時にはまだ母のお腹の中にいた長男が「ずるい!僕も食べたい!」とずっとうるさかったのです。

念願の店に来れたとあって、長男は写真撮りまくり、どのケーキを食べるか悩みに悩みまくります。それにしても8年前は真冬だったからかそんなに混んでいなかったのに、この日はランチタイム直前だったので僕らはすぐ座れましたが、その直後からは大行列ができてました。

うわー、どれも美味しそう! 確かに悩む。

そんなわけで、チョコケーキやらザッハトルテやらいろいろ頼んでみました。飲み物にはウィンナーコーヒー。長男が悩み抜いて選んだ奥の丸いオペラのようなチョコムースケーキが、抜群に美味しかったです。今回の旅でいろんな店で食べた中でも、一番だった気がする。

8年ぶりのカフェ・ツェントラルを堪能した次は、王宮のほうへとヘレンガッセ(Herrengasse)を歩いてみました。すると、カフェからわずか1分ほどのところで、右側にちょっと気になる建物があって、入ってみると…

なんとそこは、地球儀博物館(Globenmuseum)! 地球儀大好きっ子の私は、日本でもいろんな地球儀専門店なんかに足を運んでみましたが、ここまでの規模でいろんな地球儀を所蔵している施設は初めて見ました。めっちゃテンション上がる!

しかも観光地でよく見るダサい資料館ではなく、まるで王宮のような内装で、ものすごく落ち着いた空間です。王宮に近いだけあって、元々は貴族の居住する宮殿だったとか。古代の地球儀がより神秘的に感じられ、どれもつい見入ってしまいます。

地球儀大好きっ子の私に付き合わされて、子どもたちは退屈しているかというとそうでもなくて、デジタルでの地球儀もまたいろいろと展示されていて触って遊ぶことができ、食いついていました

直径が1mを超える地球儀、豆粒みたいな極小の地球儀、さらには天球儀や月球儀などもあって、地球儀マニアや地図マニアにとっては垂涎の場所かと。

後で聞くと、このウィーンの地球儀博物館は世界で唯一の地球儀専門の博物館なんだそうです。かつては地球儀は権力と情報の支配の象徴出会ったもの。世界に名を轟かせたハプスブルク家の本拠地であるウィーンに唯一の地球儀博物館があるという意義も、うなずけますね。ほとんどの観光客は知らない気がするので、ご興味のある方、ウィーンに行った時にはぜひ行ってほしいです。


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