中華の神様の凄絶な人生『さすらいの麻婆豆腐』


今日の『ビジネス発想源』で取り上げた本は、
日本に麻婆豆腐や担担麺などの四川料理を普及させ「中華料理の神様」と呼ばれた、
「四川飯店』創業者・陳建民氏の自伝『さすらいの麻婆豆腐』という本です。
フジテレビで『アイアンシェフ』がスタートするということで、
前作『料理の鉄人』の中華の鉄人だった陳建一さんの父・陳建民氏の著作を読み始めたのですが、
その凄絶な人生に圧倒され、何度も読み返してしまいました。
そう言えば10年ほど前に、NHKで『麻婆豆腐の女房』という、
陳建民夫妻をモデルにしたドラマをやっていて、これがすごく面白かった。
だから、朝ドラで『ゲゲゲの女房』が始まる時は「絶対に面白いはず」と思ったほど。
陳建民氏を武田鉄矢が、その女房を松阪慶子が演じてました。
『麻婆豆腐の女房』では、第1話から既に日本にいて結婚していましたが、
本書『さすらいの麻婆豆腐』では、陳建民氏が四川省で生まれてから日本に来るまで、
西寧、重慶、武漢、南京、上海、台湾、香港と渡り歩いていく様子も詳しく描かれています。
陳建民氏が鍋を振るった料理店は必ず繁盛し、人間関係に呆れて出ていくと潰れる。
それを繰り返して、陳建民氏の行く先には大量の四川料理人がごっそりとついていき、
結局、腕の良い四川料理人はみんな陳建民氏を頼って日本にやって来ていて、
日本は中国よりも中華料理が進んでいるほどになったそうですよ。
新商品の開発や、新市場の開拓のヒントになる話がたくさん詰め込まれている、
とっても読み応えのある本です。


『さすらいの麻婆豆腐』(陳建民氏著/平凡社)

というわけで、この本を読み終えた週は、とにかく麻婆豆腐が食べたくなって麻婆豆腐ばっかり作りました。
麻婆豆腐って意外に簡単にできるんだな・・・。

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