[ポルトガル篇] エルヴァスに行ってきた。(2)エルヴァス城


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ポルトガル東部のアレンテージョ地方、ポルタレグレ県の都市であるエルヴァス(Elvas)。なぜこんなスペイン国境に近い街に来ようと思ったのかというと、GoogleMapでポルトガル国土を上空から見た時に、このエルヴァスと周辺の要塞の形を見て、ここは絶対面白いに違いないと思ったから。

エルヴァスの街の北端の城壁に着くと、前方の山の上に建築群が。あれはエルヴァスの街を守るためのノッサ・セニョーラ・ダ・グラッサ要塞(Forte de Nossa Senhora da Graca)。南にも要塞があるのですが、実はこの一帯は「国境防衛都市エルヴァスとその要塞群」としてユネスコの世界遺産に登録されているということを、後になって知りました。

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そして街の最北端にあるエルヴァス城(Castelo de Elvas)。入口もとても重厚感があります。

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エルヴァス城内部。日本の城で言えば本丸にあたる部分で、最も防御力が高い重要地点です。

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エルヴァス城の中にはカフェがあるのですが、その2階のミニ博物館のような場所が、城壁に上がって見学できる受付になっています。2ユーロだったかな。下から見るとちょっとした通路程度かなと思ったら、意外に広い!

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このように打ち捨てられた感のある城壁部分もそのまま残されているテキトーさが、やっぱりポルトガルらしいところ。

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エルヴァス城城壁から北のグラッサ要塞を望む。出丸のグラッサ要塞だけでなく、本城であるこのエルヴァス城も西洋式の図形的な構造の要塞になっていることが分かります。空堀を備えた現存する要塞としては世界最大なんだそうです。ちなみに、日本では図形的な西洋式城塞は五稜郭をはじめいくつかしか残されていません。

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エルヴァスは長い歴史の中で、ポルトガル王国とスペインのカスティーリャ王国が領有を争った場所。この城壁のかっこよさは、そんな長い歴史を物語ってくれます。

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城壁を一周ぐるりと歩けるので、360度どの方向の景色も楽しむことができます。下に見えるのはエルヴァス城の北東側に広がる街。


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