今の日本に必要なシンプルな教育論、『君たち、どうする?』


終戦記念日を前にした本日の『ビジネス発想源』で取り上げさせて頂いた本は、
終戦後29年間にもわたってフィリピンのルバング島で交戦をし続けたことで知られる
小野田寛郎氏の著作『君たち、どうする?』です。
ジャングルを生き抜いて終戦30年の日本へと帰国し、政治家やマスコミの鬱陶しさから逃れて
ブラジルへ移住して牧場経営を成功させ、さらに日本の子どもたちに生きる力を教えるための
自然塾を開講している小野田寛郎氏の、子どもたちに伝える教育論です。
一人で戦い続けた小野田氏のシンプルな考え方には、とても本質の光る答えばかりです。
日本は平和ボケというより、何でも複雑に考えすぎなんですね。
前線で命を賭けて戦い続けるためには、自然の中で死と隣り合わせて生き抜くためには、
物事を複雑に考えたり、できない言いわけを考えたりしている余裕がありません。
そんな現代人の我々の考え方に警鐘を鳴らす、人間の本筋を考え直せる一冊です。
この時期になると、戦争の是非や太平洋戦争の責任問題などがやたら議論されますが、
小野田氏の生き様などを見ると、我々が議論していることの大半がすごく小さくて、
日本人としての誇りを見失っているのではないかと再認識させられます。


『君たち、どうする?』 (小野田寛郎氏著/新潮社)


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