?州市の三義宮に行ってきた。(1)



『三国志』大好きっ子なら一度は行ってみたい、中国の北京のお隣り?州市の「三義宮」にやってきました。北京市街地からの行き方は前回の記事を参照。『三国志演義』の三英雄の故郷だけあっていくつかの名所が密集する?州市では、徒歩やバスでの移動は考えず、タクシーをチャーターしたほうがいいかもしれません。というのも、この「三義宮」も入口はこんな立派に見えるのですが…


実際には周辺はこんな感じでタクシーなんてつかまるわけがないのです。国道幹線に出ても、乗客がいないからかめったにタクシーはつかまらないそうですよ。なので?州市街地でチャーターを交渉したほうがいいかも。先ほどおばちゃん運転手が30元と言ったのも、実はここで待っててくれて帰りも乗せてくれるということ込みだったみたいです(やさしい良いおばちゃんでした)。


三義宮に入ることにします。入場料は20元だったかな。入るとすぐに大きな「義」の文字と、?州市内の観光名所マップ、三義宮内のマップが書かれています。ちなみにこの日は平日だからか、私以外には誰も入場客はいませんでした。


三義宮は全体的にボロボロなんですが、入口から最初の馬神殿までだけはきちんと剪定されていましたよ。前方に見える建物が馬神殿で、『三国志』に登場する赤兎馬や的蘆などの馬の像があり、お土産とかが売っています。その馬神殿を抜けると、いよいよ三義殿。


三義宮の本殿とも言える三義殿。中央には、この?州市の田舎から身を起こし、やがて三国時代の三国の一つ・蜀の国を作り皇帝となった劉備の像が。そしてその右奥には関羽、左には張飛の像。旗揚げ時から劉備を支えた義兄弟、関羽と張飛が左右に祀られています。蜀の国とは言え、漢の国を継いだという位置づけなので、それぞれ「漢昭烈帝 劉備」「漢壽亭侯 関羽」「漢桓侯 張飛」と名札が付いています。中国の礼法では左のほうが格上なので、劉備から見て左に次兄の関羽、右に末弟の張飛がいます。


右を見ると、関羽の横にずらりと文官が並んでいます。張飛側にも武官が並んでいますが、古来中国では武官より文官のほうが格上だったんですね。で、前列の2人は、上座である左側から諸葛亮(諸葛孔明)、そして?統です。後方に並ぶのは、左から許靖、法正、費?、伊籍、馬良だったかと。名前が足元に書いてあるんですが、暗くて見づらくて。


左を向いて張飛側。前列の2人は上座である右から黄忠、趙雲です。その足元には知らないスタッフ女性。趙雲は古参の重鎮というイメージがありますが、地位的には黄忠のほうが上なので黄忠のほうが上座にいます。そして後方に並んでいる5人は、上座である右から馬超、姜維、魏延、廖化、王平です。
このように、三義殿は蜀の皇帝劉備玄徳とその義兄弟の関羽・張飛、そして蜀の建国に貢献した7人の文官と7人の武官の像がひしめき合っているのです。

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