無錫の三国城に行ってきた。(3)



無錫の三国城に来ています。無錫自体が三国時代だと呉の領土だったからか、全体的に呉国にまつわるものが多めにあります。映画『レッドクリフ』でも主役は呉国の周瑜だったように、赤壁の戦いは呉の国が中心になりますから。というわけで、呉軍の旗。


諸葛孔明の七星壇から少し歩くと、今度は「周瑜点将台」に着きます。呉の国の水軍提督であり、赤壁の戦いで大軍勢の曹操軍を討ち破った名将・周瑜が陣頭指揮を取った場所です。大きな「周」の字の前に、金色の周瑜の像がありますね。この点将台も8.5mという高台に立っているので、階段の上から麓を眺めるのもなかなか圧巻です。


周瑜点将台を降りると、太湖に呉水軍の要塞が築かれています。実際に軍船には20元ぐらいで乗ることができて曹操官船あたりまで周遊できます。ここには、赤壁の戦いの初戦となる「三江口の戦い」をロケしたのか、三江口と書かれた石碑が。大軍ながら水上戦に慣れない曹操軍は、初戦で呉の水軍に三江口で敗れてしまいます。そこから武力だけではない、曹操と周瑜の知能戦が始まっていくのです。


呉軍水塞を背後に、なぜか諸葛孔明の像が建っていました。諸葛孔明は中国でも人気なのか、たくさんの中国人観光客が一緒に記念撮影をしていましたよ。孔明のイメージはやっぱり、あの帽子にあの扇なんですねー。


優雅な王宮の雰囲気の「鳳儀亭」。ここでは、中国大陸のどの諸侯も倒すことができなかった暴君・董卓とその家臣である最強の武将・呂布を、薄命の美人・貂蝉がたった一人で仲違いをさせて崩壊をさせる、「呂布との戯れ」のシーンが撮影されたそうです。その貂蝉は現在、「中国四大美人」の一人として数えられますが、実在しなかったみたいですね。


甘露寺も再現されていました。劉備が孫権の妹(孫夫人/孫尚香)との結婚式を挙げる呉の甘露寺。実物は鎮江にあって先日行ったばかりなので、なかなか感慨深いものがありますね。劉備軍と孫権軍の思惑が錯綜した「甘露寺での華燭の典」に至るシーンはここで撮影されたんですね。


甘露寺の中は、けっこう本格的な寺院になっています。仏像も祀られ、鐘もあり、仏塔もありと、きちんとした寺院であり、線香なども売られています。十字紋石はなかったかな。ここも高台にあるので太湖の眺めが美しいです。

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