鎮江の甘露寺に行ってきた。(1)


今回は上海の郊外にも行ってみることにしました。最初に向かった場所は鎮江市という場所。長江沿いの小都市ですが、ここには『三国志』ファンはすぐにピンと来る、甘露寺という場所があります。『三国志』大好きっ子の私もいつかは行ってみたいと思っていたので、思い切って行くことに。

   
というわけで、中国新幹線「和諧号」に乗って鎮江駅にやってきました。上海虹橋駅からは南京駅行きに乗り、1時間半ぐらいですかね。南京駅の一つ手前です。新幹線の詳しい乗り方は、前回の記事をどうぞ。どの駅もそうですが、駅が大きすぎてホームがものすごく広々としています。
甘露寺は長江沿いの北固山公園という中にあるのですが、鎮江駅でタクシーの運転手さんに「北固山公園」という字を書いた紙を見せたら、すぐに連れて行ってくれました。鎮江駅から車で10分ぐらいですかね。山の上に大きな建物が建っているので近づくとすぐ分かります。でも、運転手は「あれだよ」と指を差してくれるも、なぜかそこを素通り…。

そして、よく分からない場所に降ろされました。ここ、どこ…?どうやら北固山公園の裏側の、遊覧船の船着き場みたいなところでした。どうも、この辺りが自動車で来た人の駐車場に近いらしく、何も指示しないとみんなここに降ろされるのかもしれません。タクシーで行く人は注意です。

でもこのわけの分からない場所に「依山亭」という建物が建っていて、長廊の壁には『三国志』にまつわる絵画と文章がいくつも並んでいました。この辺りは呉の国の領地だったので、呉国のエピソードが中心のようでした。これは赤壁の戦いの前に周瑜と諸葛孔明が何やらやっているところなのかな。こういう額が20個ぐらい並んでいます。


降ろされた場所は北固山の裏手だったらしく、そこから10分ほど回り込んで、ようやくやってきました、北固山公園の入口。タクシーはここで降りたかったのだ。奥の山の上に大きな建物が見えていますが、あれが甘露寺のようです。でも巨大なクレーンみたいなのがあるけど…。


入口に掲示されている、北固山公園の全図。迷うことはないと思いますが、どこに何があるのかはここで確認しておくといいでしょう。小山全体が歴史のテーマパークみたいになっている感じですね。


そして入口すぐにある、剣を持った二人の像。『三国志』ファンならもうお分かりですね。そう、これは劉備と孫権です。『三国志』は、巨大勢力の曹操、中堅勢力の孫権、小勢力の劉備の三大勢力のせめぎ合いの話ですが、その中でも劉備は孫権の妹と政略結婚をします。その結婚式の舞台となったのがこの甘露寺。そしてその甘露寺で、劉備と孫権が互いに剣をで岩に切りつけるというシーンがあります。そのシーンの像なのです。


そしてその二像の前にある小さな池の中に、二人が斬りつけたという岩があります。この写真では分かりづらいですが、目の前にある石には黒い字で「試剣石」と書かれてあります。確かに剣で斬っているような跡がありますけど…。横山光輝の『三国志』では二人が十字に斬って「十字紋石」と呼ばれていましたが、中国の話では別に十字ではないみたいです。北固山公園の入口のすぐ右側にありますから、すぐに分かると思います。

それでは、北固山公園に入っていきますよ。

コメント