天才的な名犬『消防犬ぶん公』


昨日の『ビジネス発想源』で紹介した本は、『消防犬ぶん公』という絵本です。先日の小樽に行った時の記事にも登場していますが、ぶん公というのは昭和初期に小樽に実在した犬で、産まれてすぐに火事で親を亡くし消防本部に引き取られた後、1,000回以上もの火事現場への出動に同行し、もつれたホースをほどいて消防士に渡したり、野次馬の整理を行なったりと大活躍をした犬です。
この絵本ではその活躍が詳しく描かれており、「ぶん公、なみだをながす」の章ではどんな感動秘話かと思いきや、実はとうがらし工場が火事で焼けたというほのぼの話だったりするのですが、極寒の小樽で消防車が進めないほどの大雪の時に、犬ぞりとなって物資を運んだりする猛烈な活躍ぶりがすごいです。
そして最後にぶん公は老衰で亡くなり、消防士たちや市民たちが小樽の消火に活躍したぶん公のお葬式を消防本部で挙げるのですが、そのシーンはつい目頭が熱くなってしまいます。漢字も使われているので小学校中学年ぐらいが対象の絵本ですが、子どもに薦めたい一冊です。


『消防犬ぶん公』 (水口忠氏・梶鮎太氏著/文溪堂)


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