青の洞門に行ってきた。



故郷の北九州に帰省中ということで、学生時代に大好きで何度も足を運んだ、

大分県中津市本耶馬溪町にある史跡・「青の洞門」に行ってきましたよ。
何十年ぶりだろう、懐かしいっ!


青の洞門とは、かつて断崖絶壁の危険な参道を人々が命を賭けて渡っているのを見た曹洞宗の僧・禅海が

30年以上の歳月をかけて掘削をしていった人工トンネルです。完成したのは宝暦年間の1763年と言われています。
今は自動車用道路になっていますが、このとおり当時のトンネルも残されています、


青の洞門の中にある、禅海和尚の像。自ら鑿と槌を持って掘っている姿です。

小説家の菊地寛が彼を題材に描いた小説が『恩讐の彼方に』という作品で、
私が小さい頃に初めて読んだ小説であり、それからこの青の洞門という場所が好きになったのです。
『恩讐の彼方に』では了海という名で、主人を殺害して出奔したことになっていますが、
それらの背景は菊地寛による創作のようです。


禅海がついにトンネルを開通させた際の明かり窓。清流山国川と向こう岸が見えますね。

昨年は、山国川が豪雨による大氾濫を起こし、その爪痕は今なお川沿いに残っています。
橋げたの落ちた橋梁、えぐり取られた道路など、その凄絶な様子が見て取れます。
しかし、山国川の美しさはずっと変わりません。

ちなみにこの後は、最近は九州の若い人たちにも人気が出てきているという、
大分県日田市天瀬町にある高塚愛宕地蔵尊に初詣に行きました。
行基が訪れたことで始まったという高塚地蔵尊には、大きな銀杏の御霊木もあります。
この日も、たくさんの人が初詣に訪れていました。

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