演劇集団キャラメルボックス『無伴奏ソナタ』


先日、演劇集団キャラメルボックスの『無伴奏ソナタ』を観劇しに行きました。キャラメルボックスの初期作品に立ち返るアーリータイムというシリーズとして上演されているのですが、いやあ、思いっきり泣いてしまいました。
『無伴奏ソナタ』はアメリカの有名なSF作家オースン・スコット・カード原作の短編の一つ。政府によって能力に応じた職業が決められていく未来の世界において、天賦の才能を持って産まれた作曲家が、創作に付随するその興味から作曲家のための規律を犯してしまい、その都度大切なものを失っていき、最後にただ一つ残された職業に向かう…というストーリーです。
原作は30ページちょっとの短編なのですが、この劇では原作には描かれていない両親の葛藤や女性店員の苦悩など、駆け足すぎる原作をさらに精密に創り上げていて、最後まで息を飲む展開でした。泣いたなあ。ちなみにこの日は、終了後に出演者のトークがあって、劇の後も面白かったです。


『無伴奏ソナタ』 (オースン・スコット・カード氏著/ハヤカワ文庫)


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