[ポルトガル篇] バターリャに行ってきた。(2)王の回廊


ポルトガルのレイリア県の街・バターリャ(Batalha)の、勝利のサンタマリア修道院(Mosteiro de Santa Maria da Vitoria)。世界遺産にも登録されている通称「バターリャ修道院」ですが、創設者の礼拝堂(Capela do Fundador)を奥へ進むと……

20160428_031

大きな回廊! 実は私がヨーロッパ旅行を好きな理由の一つが、この回廊が大好きだということ。回廊というのはいわゆる中庭をぐるりと囲む廊下のことで、日本建築の回廊のこぢんまり感も好きですが、ヨーロッパのこのやたらデカくて寂しげな感じがすごく好き。でもここのはとりわけ大きい。

20160428_032

この回廊はジョアン1世の王の回廊(Claustro Real)と呼ばれている回廊で、当初は建設予定になかったものの、ジョアン1世が建設を始めてから100年後ほどの1450年代にジョアン1世の功績を讃えて増築されたのだとか。

20160428_033

礼拝堂の古い黄土色の壁と中庭の緑のコントラストが、なんとも言えない美しさ。ポルトガルのかつての繁栄を物語っています。

20160428_034

かっこよすぎだろ、ここ……

20160428_035

回廊の中庭ではなくて回廊の中に噴水が作られてる。この回廊、何周してもいつも新しい発見があります。あまりの荘厳さと美しさに、何周も回って見てしまいました。

20160428_036

さらに奥に進むと、また別の回廊が! どれだけ回廊マニアを喜ばせる建造物なんだここは。

ジョアン1世王の回廊よりも少し小さい規模のこの回廊は、アルフォンソ5世の回廊(Claustro de D.Afonso V)と呼ばれるもので、ジョアン1世王の回廊とはまた時代や様式の違いを感じさせる雰囲気。

20160428_037

アルフォンソ5世の回廊の特徴は赤い瓦屋根。ポルトガルの街並みのような色がついたことで、むき出し感のあったジョアン1世王の回廊よりもさらにポルトガルらしさが出ています。

20160428_038

20160428_039

そしてアルフォンソ5世の回廊のもう一つの特徴は、2階部分も回廊になっていること。2階も回廊になっていると、このように中庭を上から覗き込むことができ、中庭の幾何学模様もまた楽しめます。こんな対照的な回廊を一度に楽しめる場所なので、回廊好きにとってはバターリャ修道院は世界屈指の観光名所と言えるでしょう。いいなあここ。


コメント