地域を救うデザイン力、『電車をデザインする仕事』


今週の『ビジネス発想源』で取り上げた本は、JR九州の豪華列車「ななつ星」をはじめ、
「つばめ」「ソニック」など、数多くの車両デザインを手がけて鉄道ファンの間で有名な、
デザイナーの水戸岡鋭治氏の著作、『電車をデザインする仕事』。
国鉄分割民営化で赤字の瀕死状態のJR九州が現在のように黒字経営になった背景には
水戸岡氏の人気デザインの貢献度も非常に高いですが、
その水戸岡氏がデザインについてどのように考えているかが記されています。
水戸岡氏はJR九州のデザイン顧問の傍ら、和歌山電鐵の「たま電車」や
富士急行の「富士登山列車」など他社の車両やバスなどのデザインも多く手掛け、
また鹿児島中央駅や熊本駅などの駅舎のデザインも手がけられていますが、
街を、地域をデザインするということがどういうことなのか、
その水戸岡氏の考え方には、地域活性化のヒントがたくさん見つかります。


電車をデザインする仕事 (水戸岡鋭治氏著/日本能率協会マネジメントセンター)

ちなみに、同書と同時期に刊行された水戸岡氏の著作『あと1%だけ、やってみよう』、
また九州新幹線つばめ800系が登場した2004年に刊行された『ぼくは「つばめ」のデザイナー』、
いずれも名著なので、併せて読むといいでしょう。
特に『ぼくは「つばめ」のデザイナー』は、水戸岡氏によるデザイン図がそのまま
多数掲載されているので、ものすごく勉強になります。


あと1%だけ、やってみよう (水戸岡鋭治氏著/集英社インターナショナル)

ぼくは「つばめ」のデザイナー(水戸岡鋭治氏著/講談社)


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