伝えるプロ論、『井田寛子の気象キャスターになりたい人へ伝えたいこと』


昨日と本日の『ビジネス発想源』で取り上げた本は、
NHKの『ニュースウォッチ9』の気象情報コーナーにも出演中の気象予報士・井田寛子さんの
編集側としては「気象予報士になるための勉強術」にクローズアップした感じが出ている本ですが、
個人的に読み込んでしまったのは、わずか4分半の気象情報に賭ける日頃と当日の猛烈な下準備、
そしてその下地となった井田さんの人生における「伝えること」のプロ意識の形成です。
製薬会社のMRとしてプレゼンの魅力に惹かれ、NHK静岡放送局でレポーターとして伝える仕事をし、
「伝えること」を極めていく上で、気象予報士の資格はその要因の一つということ。
つまり、気象キャスターと気象予報士はイコールというわけではなく、
資格は取ることよりも取った後の自己プロデュースのほうが大事だということがよく分かります。
どうやったら伝わりやすいか、どうやったら間違った伝わり方をしないか、といった
「伝えること」のプロフェッショナル論として、とても勉強になる本です。
確かに『ニュースウォッチ9』の気象情報のコーナーは、ただの天気予報ではなく、
いろいろな切り口から気象を説明していて、世の中と気象との密接な関係がよく分かるんですよね…。
毎回、その伝え方がとっても勉強になります。


『気象キャスターになりたい人へ伝えたいこと』 (井田寛子氏著/成山堂書店)


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