近年に九州屈指の観光地となった、福岡県北九州市の門司港。
いろいろな観光本にこの門司港の最高のビュースポットは門司港のレトロハイマートの展望台だとか和布刈の山頂だとか様々書かれていますが、いやいや、門司港で生まれ育った私が強く薦めるのは、風師山(かざしやま)にある風頭(かざがしら)という場所です。ここ以上に関門海峡を美しく眺められる場所はないと思っています。
関門橋方面を望む。向こう岸はもう山口県。このあたりで、平家が滅亡し源氏の世となる壇ノ浦の戦いが起こったのです。こんな狭い海峡が、日本史を動かしたのですから、素晴らしい。
向こう岸手前の左寄りに見えるのが、宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘で有名な巌流島です。巌流島というと、TVドラマでは水平線が見えるような浜辺が使われることが多く、遠い沖に浮かぶイメージがありますが、実際はこのように、陸に挟まれた海峡の中にある島なのです。
小倉方面を望む。右に見える先端部は彦島。馬関戦争の時に香港のような植民地になりかけたのを、高杉晋作が命を賭けて守った場所です。ここが植民地になっていたら日本の発展は100年以上遅れたかもしれません。そして光が差しているあたりが、北九州市の中心です。
風頭までは、JR門司港駅から車で10分ほどくねくね登り、駐車場から徒歩で10分ほど山登りをすると行けます。観光客に気軽にお薦めできる近さではありませんが、行ってみる価値は十分にあると思いますよ。門司港を語るなら風師山に登ろう!
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