リアルの中の大袈裟がアクセント、TBS『半沢直樹』


TBSで放送中の日曜劇場『半沢直樹』、視聴率がうなぎ上りで話題沸騰中ですね。
同じ原作者のNHK土曜ドラマ『七つの会議』に比べると、かなり華々しい注目度です。
やっぱり要因は、民放ならではの大袈裟というところにある感じでしょうか。
大袈裟というのは「こんな痛快な銀行員はいないよね」という部分のことではなくて、
例えばたかだか5億円の焦げ付きで何週も引っ張る大騒ぎぶりだとか、
オカマの国税局とか富井副部長みたいな人事部次長などの悪訳のインパクトだとか、
上戸彩のイラつく妻ぶりとか、なぜかいつも水着姿の壇蜜の愛人ぶりとか、
NHK土曜ドラマ枠では決してやりそうにない、民放ならではの大袈裟な演出部分のことです。
これは数年前に人気を博した『華麗なる一族』あたりの流れのような気がします。
「当時の金持ちってこんなんじゃないよね」という非リアルな部分が、
昼ドラっぽい大袈裟を醸し出していたというか。
『半沢直樹』にも何となく、そんなところが見え隠れしている気が個人的にしています。
しかも「ついに出るか?倍返し」「半沢の倍返しが始まる!」みたいに
文字でも煽りまくったりしてますからね。
そんな昼ドラっぽい大袈裟ぶりが『半沢直樹』の面白さだと思います。


『オレたちバブル入行組』 (池井戸潤氏著)


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