『厳島戦記』第四部「周防大政変」が佳境に


Timestageメールマガジン」で実験的連載中の歴史物語『厳島戦記』ですが、中盤のクライマックスとなる第四部「周防大政変」がいよいよ完結します。西国の戦国時代の構造が激変することになる天文二十年(1551)の「大寧寺の変」を描いてきた第四部。西日本最大の勢力を広げた守護大名・大内義隆にもついに落日の時がやってきます。大内家の運命や、いかに…?

天文二十四年(1555)の「厳島の戦い」を取り上げる場合には普通はこの4年前の「大寧寺の変」から書かれているため、大抵は「大内義隆は愚君でした。それを謀反人の陶晴賢(陶隆房)が討ちました」という描かれ方をされます。しかし『厳島戦記』のように十五年前から歴史を綿密に追っていくと、大内義隆は決して無能な愚君ではないし、陶晴賢も決して悪逆の謀反人ではないことが分かります。それぞれに正義があり、また決して下克上のような簡単な話でもない。「厳島の戦い」はそこが魅力だと思うのです。

ということで、本日第四部完結。第五部の章タイトルすら決まっておりませんが、最後(第六部完結の予定)までしっかり盛り上げていきたいと思います。バックナンバーは「Timestage Blog」のほうで読めますので、もしよろしければ。


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