ライバル同士・戦友同士のプロ論、『同期生』


本日の『ビジネス発想源』で取り上げた本は、集英社新書の『同期生』という本です。
「第1回りぼん新人漫画賞」を受賞した後、漫画界の第一線を走り続けている3人の漫画家が
それぞれの45年間の軌跡を語っています。
『砂の城』『デザイナー』『有閑倶楽部』などのヒット作で少女漫画界に不動の地位を築いてきた一条ゆかり、
本宮ひろ志氏の夫人で、数々の本宮作品の女性キャラクターも数多く手掛けてきたもりたじゅん、
『みんなあげちゃう』『エリート狂走曲』『甘い生活』など
 数々のコメディ作品で人気を集めている弓月光、
3人がどのようなライバル関係、共闘関係にあったのかがよく分かります。
そして、第一線を走り続けるためのプロフェッショナルの意識とはどのようなものか、
ということが分かり、ものづくりをする人には参考になる話が凝縮されています。


『同期生』(一条ゆかり・もりたじゅん・弓月光著/集英社)

実は私は、共著本というスタイルがこれまであまり好きではありませんでした。
多くの共著本って、出版社側にとっての宣伝効果は大きいけれども、
読む側にとってはあまり「共著である意味」が特にないようなものが多くて、
共著になることで上澄みだけ詰め合わせた感じがするものばかりなんですよね…。
この本は初めて、「共著である意味」を大きく感じた一冊です。
この3人じゃないとダメだし、3人が揃っていることで意味が出てくる。
そういう共著本には、初めて会った気がします。

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