『厳島戦記』の弘中三河守隆包の墓


 厳島戦記という歴史物語を実験的に連載させてもらっています。この物語の主人公は弘中隆包(ひろなかたかかね)という武将なので、「同じ苗字の架空の人物を創ったんですね」と言われるのですが、実在の人物ですよ。隆包だけではなく、基本的に『厳島戦記』に出てくる登場人物はどれも史実に登場する実在の人です。


このとおり、お墓も実在します。石碑には「元岩国城主 弘中三河守源隆包朝臣墓」と書いてあります。源氏の子孫なんてカッコよく書きすぎと言われたのですが、「源朝臣」の文字が入っているのは実際に清和源氏の血筋を名乗っていたからです。安芸国守護代に任じられたのも、三河守を名乗っていたのも、史実どおり。ちなみに、多くの書籍やゲームでは分かりやすく「弘中隆兼」と書かれるのですが、この墓碑にあるように本当は「弘中隆包」が正しい字なんです。


この弘中隆包の墓はどこにあるかというと、山口県岩国市の専徳寺の境内にあります。通津駅(つづ駅)から歩いて数分のところにあるのですが、JR通津駅の横にある案内板にはこのとおり、ちゃんと弘中隆包のイラストだってあるんですよ。


コメント