業界を切り拓いた男たちの魂、『大河原邦男展 展覧会図録』


先週の『ビジネス発想源』で取り上げた本は、『メカニックデザイナー大河原邦男展 展覧会図録』。上野の森美術館で開催されている「メカニックデザイナー大河原邦男展」のショップで販売している公式図録です。

『機動戦士ガンダム』『タイムボカンシリーズ』などをはじめ数多くのメカニックデザインを手がけ、日本のロボットアニメの第一線を走り続けてきた大河原邦男氏ですが、同書では展覧会で展示された膨大なデザイン資料の全てが掲載されている上に、富野由悠季氏、笹川ひろし氏、天野喜孝氏など、大河原氏と共にアニメ界を築き上げてきた重鎮たちのインタビューも多数掲載されています。

もともとアパレル業界から転職してきて、平面のアニメの中に模型などを作って立体的にデザインしていく大河原邦男氏の作り上げたイメージは、玩具メーカーのスポンサー獲得に大いに役立ったといいます。業界の発展を大きく支えるプロフェッショナルの仕事はどのようなものか、どの業界のプロを目指す人にも参考になる話がたくさん掲載されている本です。

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展示会では屏風になっていたこの制作会社の垣根を超えた豪華イラストが、公式図録の表紙になっています。ちなみに我が家では、この図録はすっかり4歳長男の絵本と化しています……。長男のお気に入りはガンダムでもヤッターワンでもなくて、なぜか無敵鋼人ダイターン3。


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