やっぱり引き込まれてしまう、『刑事コロンボ』


NHKのBSプレミアムで『刑事コロンボ』が放送されていることを知ってからというもの、
毎週録画して観ていますが、今見てもやっぱり面白いですねえ。
『刑事コロンボ』は日本の人気ドラマ『古畑任三郎』の元ネタであるということも有名ですが、
「犯人が誰か分からない」という普通の推理ドラマとは違って
あらかじめ犯人が分かっていて、それをどうコロンボが追い詰めていくのか、
犯人と同じく、視聴者もどこを見落としていたかが見所の、いわゆる倒叙物です。
ピーター・フォーク演じるコロンボは、よれよれのコート、かみさんにうだつが上がらない、
という三枚目ながら、頭脳は一級というキャラクター造形にはとても引きつけられます。
あらゆる造作がだらしなく頼りないからこそ、推理へのヒントを見つけた時、
さらに犯人を追いつめる時の緊張感がビンビンに伝わってきます。
コロンボファンは「吹き替えは小池朝雄じゃないとだめだ」「石田太郎じゃなきゃ」
といったこだわりがあるようで、DVDもテレビ版と同じ小池朝雄にこだわったせいで、
テレビでのカット部分は故・小池朝雄に代わって別の声優が埋め合わせている、
というちぐはぐなことが起こっています。
別の声優がいったん全部録り直しても、また新たなコロンボの魅力が出てくる気がするんですけどねえ…。


『刑事コロンボ完全版 1 』 DVD(出演=ピーター・フォーク他)


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