自力で事件解決の流れを変えた男、『警視庁似顔絵捜査官001号』


本日の『ビジネス発想源』で取り上げた本は、
警視庁刑事部鑑識課の戸島国雄氏の著作、『警視庁似顔絵捜査官001号』。
非効率で非合理的なモンタージュ写真での犯人像作成が主流だった時代に、
独学で似顔絵の描き方を学び、警察に似顔絵捜査を持ち込んだ戸島氏の話です。
未解決の3億円強奪事件でモンタージュ写真の限界が問われましたが、
似顔絵捜査って、アナログだけどその後に主流になったものだったんですね…。
ものすごく歴史が古いものかと思っていました。
鑑識のプロの目から見て、似顔絵捜査のほうが事件解決に適していると見抜いて、
自分の判断で上野公園の似顔絵師たちから技術を学び、頼まれもしないのに似顔絵を作成し、
次々と難事件解決に貢献していって警察のスタンダードになっていった戸島氏の似顔絵捜査。
今では、戸島氏が出向したタイ警察でも似顔絵技術は浸透していっているのだとか。
組織の非合理に対し、自力で解決策を創り上げていく。
そういうプロフェッショナルの仕事の取り組み方が分かる本でした。


『警視庁似顔絵捜査官001号』 (戸島国雄氏著/並木書房)


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