[スイス篇] スイスでレンタカーを借りてみよう


意外に好評の「スイス篇」、いよいよレンタカーの返却地であるチューリッヒ(Zurich)の話に入るわけですが、ここで一旦時系列から外れて、レンタカーがらみの話をします。

最近のヨーロッパ旅行はほとんどレンタカーを借りるようになりまして、周囲にも勧めまくっていてヨーロッパでレンタカーを初めて借りたという知人も増えてきました。そこで、スイスでレンタカー旅行をする時に少しでもプラスになるかなー、と思う関連話を書いていきます。

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海外のレンタカーは基本的にrentalcars.comを使ってます。世界各国のレンタカー会社比較サイトですが、何より日本語対応なので僕のような英語が全く読めない人間でも出発前に日本から予約できますし、国をまたいで借りることも簡単なので便利。まあ他のサイトを使ったわけではないですが、毎回これで不自由したことはないです。特に助かるのは車種の選択画面で「スーツケース大◯個、小◯個」と収納規模を図解してくれていること。

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今回はチューリッヒ空港と直結している数社が受付を並べるレンタカーセンターで、事前に予約していたEuropcarの受付に。オートマ車で6日間で38000円ぐらいだったかな。マニュアル車だと27000円ぐらいだった気がするけど、日本でもいつもAT車。そして保険のフルパック加入。今回は6歳の子どもが同行しているのでジュニアシート1つ。カーナビは備え付け。

ちなみに国際免許証が必要ですが、国際免許は単なる母国免許の翻訳書にすぎないので、日本の運転免許証も必要です。国際免許証の取り方は2014年に書いたこちらの記事で

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今回スイス旅行で感動したのは高速道路。有料道路なのに料金所もゲートも何もない。なぜかというと一年分の一括前払いだから。確か4000円ぐらいでこのシールを買いフロントガラスに貼っておけば、1年分高速道路乗り放題。4000円で一年乗り放題なら破格の値段のように思えますが、それだけで各地の料金所やゲートの設置やシステムを取っ払うことができれば大幅にコストダウンになりますよね。なんて素敵な仕組み。

しかも、レンタカーを借りたらもうすでに貼ってあって、つまりレンタカーが会社がもう払ってくれているわけだから、借り手の僕らは高速料金かからないっていう。ほんと助かりました。なんて素敵な仕組み。

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ヨーロッパは基本的にどの国もそうですが、ガソリンスタンドは基本的にセルフで、料金は併設されたコンビニのレジに行って給油機の番号を伝えて精算。田舎に行くとコンビニがなくて給油機自体にカード決済機が付いていることがありますが、高速道路のサービスエリアなどではどこもコンビニがあります。トイレの鍵もレジで借りるみたいなところもありました。

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セルフの給油機はこんな感じ。95(SENZA PIOMBO)と98(VELVET)とD(DIESEL)に分かれています。毎回、どれを入れたらいいのか迷ってしまうのですが…

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今回借りた車は、給油口を開けたら「95」って書いたラベルが挟まってました。親切! これ、日本のレンタカー会社もやったらいいのに。

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レンタカーだと目的地に着いた時に困るのが駐車場。スイスでは青色の線の中は無料で駐車でき、白色の線の中は基本的に有料でこういう精算機が付いています。時間を選んでその料金を投入すると利用時間が印字されたラベルが出て、それをダッシュボードの上に置いておきます。ちなみに大抵は言語変更機能が付いていて、これは左上のボタンでフランス語・ドイツ語・イタリア語・英語を切り替えられます。

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料金は場所によって違っていて、きちんと書かれてあります。市街地だと30分で1フランぐらい。ちなみにこれはフリブールのもので、市街地で駐車場を持たないホテルのフロントの女性が「駐車場は今この周囲なら1スイスフランで明後日まで泊まれるわよ!ラッキーね!」というので意味が分からなかったのですが、見ると「Lundi-samedi 08h00-12h00, 13h00-18h30, 30min.=1CHF」(月〜土曜の8〜12時、13〜18時は30分で1スイスフラン)と書かれてあります。

その時は土曜日の18時過ぎだったので、本日土曜の18時30分から明後日月曜の8時まで無料というわけか。18時10分に料金1フランを払ったら、印字された期限は「月曜8時20分まで」。次の有料タイム分まで繰り越しちゃうのかー、これいいな!

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ラベルが出ないタイプもあって、それは駐車スペースにそれぞれ番号が付いてあるので、それを入力して料金を登録するだけでいいというもの。これはベルン旧市街の印字しないタイプですが、下の口から領収書だけ出てきて刻限が印字されてないので困っていたら後から横に駐車した方が教えてくれました。ちなみに緑色のチェック印のボタンは「はい」、赤色の×印のボタンは「いいえ」で使います。

ちなみにスイスの警察はめちゃくちゃ厳しいらしく、高速道路の前払い料金といい無料路上駐車といい、交通違反は凄まじく高額な罰金を取られるそうです。ケチケチせずに払っときましょう。

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スイスはやたら駐車場が充実しています。全体的に海抜が高いから広い地下駐車場が作りやすいのか、どの街に行っても中心部に向かえばけっこう駐車場が見つかります。分かりやすいのはどこもこのように、後何台停められるかという空車数が出ること。日本は「満」「空」しか表示しないので、それだったら絶対こっちのほうが便利だなと思ったり。

ちなみに帰国後に読んだ本で知ったのですが、スイスに地下駐車場が多いのは、スイスは永世中立国だからいざ戦争になった時にすぐに逃げられるシェルターとしての役割があるからなんだそうです。効率的!

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高速道路のサービスエリアではたまに、トイレが有料になっています。だいたい1スイスフラン。「えー、SAのトイレでお金取るのー?」と思いがちですが、これはよくできたシステム。料金を投入すると、レシートが出てきます。それはただのレシートではないので、用を足した後も取っておきます。

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実はこのトイレの1フランのレシート、そのサービスエリア館内で飲食や買い物に利用できる1フラン分のサービス券なのです。だから元からそこでランチしたりジュースやガムを買ったりしようとしていた人にとっては実質無料であり、しかもトイレのクリンリネスの財源ができるという。日本だとこういう仕組みは反発が大きそうですが、このようにみんながプラスになる仕組みは日本にも根付くといいな。

ちなみに昨年のポルトガルでのレンタカー事情の話はこちら。高速道路のシステムといい、比較すると面白いですね。


コメント

  1. 永江 ゆき より:

    初めまして!ブログ読ませて頂きました!
    初めてスイスに行くのですが、レンタカーの旅か鉄道の旅か迷ってい
    たんですがレンタカーの旅に決めました!
    運転大好き、荷物を持っての移動が苦手、気まぐれな中年女性の出会って32周年記念の
    旅行なので 理想は気軽に方向転換出来るレンタカーがベスト!
    しかし、いろんな意味で知識が無く諦めかけた時にブログを読ませて頂きある程度イメ
    ージでき 行ける!と後押しされました。ありがとうございました!

  2. 田中博志 より:

    2018年6月7日から17日までスイスをレンタカーで旅行してきます。
    駐車方法や高速道路ステッカーの “Vignette”などとても分かりやすく役立ちそうです。
    参考にさせてもらいます、ありがとうございました。