[ポルトガル篇] ファティマに行ってきた。


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ポルトガル北部の都市ポルト(Porto)から高速道路を南下すること約2時間、次の街へ行くためにインターチェンジを降りた場所がファティマ(Fatima)という街でした。

このファティマ、キリスト教を語る上ではとても有名な場所で日本の観光ガイドブックにも必ずと言っていいほど紹介される場所ですが、個人的には「どうせ何もないでしょ」とスルーするつもりが、ICを降りるともうそこがすぐ中心地だったので、寄ってみることに。

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そのファティマの唯一の名所とも言える場所が、このバジリカ(Basilica)。毎年決まった日に全国各地から大群衆の信徒たちが集まるという聖地(Santuario de Fatima)なのですが、この日は別にその日ではないし、なんか工事中だし、マジで何もない……。ただ広い広場があるだけ。

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ちなみにファティマが有名なのは、いわゆる「ファティマの聖母」(Nossa Senhora de Fatima)と呼ばれるキリスト教の奇跡が起きたから。1917年5月13日にこの地に住む3人の子供の前に聖母マリアが現れて、これから毎月13日にここに会いに来なさいと告げられ、毎月群衆の数が増えていって、同年10月13日には集まった7万人以上の群衆が一斉に踊り狂う太陽を目撃したという怪現象が。

しかもこの奇跡を後にローマ教皇庁が公認し、5月13日の聖母出現祭の日と10月13日の奇跡の日は毎年、今は何十万人という人が集まる国際的な巡礼地となっています。まあこの日は13日じゃないのでガッラガラですが、その日はこの広場を信徒が埋め尽くすのでしょう。

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まあ本当に何もない場所で、あるのは聖母に言われて建てたという礼拝堂と、このキリスト昇架を簡略デザインしたような大きなオブジェが目を引くというぐらいですかね……。

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オブジェのすぐ下には、2005年まで在位していたローマ教皇、ヨハネ・パウロ2世の像。来日して広島市や長崎市にも訪れたことで日本でもとても慕われている人物ですが、この日も像の足元にすがっている信徒の姿を見ました。

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ということで、この聖地の広場だけ見ると何もないのですが、実際にこの周辺も特に何もなくて、東西にお土産店や飲食店などがぽつぽつとあるものの、全国各地から信徒が大集結する数日だけで1年分を稼いでいるような感じ。


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